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執筆者の写真Iori Imai

コンビニロケンロール

近所のローソンで「カラアゲ君祭り」なるものを催していた。 店内はニワトリの帽子をかぶったアルバイト数名と幹部連中と思われるカッターシャツに身をつつんだおっさん達が「カラアゲいかがっスか~」としきりに叫んでいる。 ローソンあげての一大イベントだ! その中で唯一、声も出さず、ニワトリの帽子もかぶらず、淡々と作業をこなす佐藤君(仮名)29歳(推定)がいた。 佐藤君はいつも、『俺はこの場所にいる人間じゃないオーラ』を出している。 佐藤君はきっと革命を待っているのだ・・・自分革命を・・・・。 きっと、幹部にニワトリの帽子をかぶれと言われても、「僕、そんなんじゃないんで、無理っス」などといい、ニワトリの帽子を被ったらバイトを辞めるまでの覚悟で望んでいるに違いない。 体制と反体制の対立をローソンで見るとは・・・・・僕はなにか大切なものを取り戻したような気がする。 タバコとコーヒーを買って外に出ようとしたら、出口で幹部のおっさんにカラアゲの試食を薦められた。 「あっどうも」と言って、カラアゲを食べた。 結構美味かった。

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